再生可能エネルギーに対する世間的な注目度や関心が高まりを見せる中で、全国的な普及が期待されるEVステーション。まだまだ一部の地方自治体や自動車メーカー、商業施設などが中心となって牽引している状況ではあるが、2020年のインバウンドを見据えたEVへの取り組みは、徐々に広がりを見せている。
 キーワードは「世界遺産」。河口湖の南、富士パノラマライン沿いにある「道の駅 なるさわ」では、2014年に急速充電器を設置。目の前の雄大な富士山を拝める展望台がある同駅は観光客が多く、1ヶ月に200件を超えるEVステーションの利用があるという。そのほか、富士山麓には充電器を積極導入している道の駅が多数存在するほか、河口湖駅と富士山駅ではEVタクシーも人気。“日本一の山”を訪れる観光客は、エコへの意識も高いのかもしれない。
 一方、群馬県・富岡市では、富岡製糸場の世界遺産登録と同時期の2011年から、市営の駐車場などに急速充電器を設置。登録後、およそ4倍以上にも観光客が膨れ上がったことから、EV・PHVユーザーの来場を見越した市の迅速な対応が、ストレスのない有意義な観光をアシストした好例といえるだろう。
 また、日産自動車は、2013年より鹿児島県と、世界自然遺産・屋久島における「CO2フリーの島づくり」を推進中。屋久島島内でEVを普及するための環境づくりや、島内の豊富な自然を活かした再生可能エネルギーの活用など、継続的かつ先進的な取り組みにも期待がかかる。
 国と自治体、そして企業との連携が鍵を握るEVと地域づくり。風光明媚な世界遺産をEVで巡る、なんてエコな旅行がこれからの当たり前になる日はそう遠くないかもしれない。